CD-100(アルミニウム合金用ノンクロム化成処理)
六価クロムの健康上・環境上の影響の懸念が高まっているのをきっかけに、めっきや表面処理のための様々な代替品や技術の開発が進められるようになってきました。
こうしたイノベーションの取り組みの中心に、マクダーミッド・エンソンがいます。マクダーミッド・エンソンはめっき用のクロメート化成処理の開発によりアルミニウム処理の開発を進める手助けをしました。
今まではほとんどのノンクロム化成処理は有機ポリマーとフッ化物の化合に基づいており、こうした製品には優れた塗膜密着性がある一方、たいていの場合は耐食性に欠けていました。この欠陥を基に、マクダーミッド・エンソンでは安全かつ有効な六価クロム処理の真の代替品を開発しました・・・それがCD-100です。
CD-100はそれだけで優れた耐食性を持ち、さらに粉体塗装など各種塗装/塗料と良好な密着性が得られます。
つまり、塗装されていないアルミニウム面でも耐食性を持つということです。CD–100は安全かつ信頼性があり、コスト効率の良いアルミニウム用六価クロメート前処理剤の代替品です。
ボンダルディップ / BCF
アルミニウム合金をめっきする場合、前処理として表面の油分などの汚れを取り除き、さらにアルミニウム合金の酸化皮膜を取り除きます。その工程は、アルミニウム合金の種類によって異なります。その後ジンケート(亜鉛置換)皮膜処理を行います。この皮膜はその上に施す銅、ニッケル、無電解ニッケルなどの金属めっき層をしっかり密着させるために非常に重要です。
マクダーミッドの前処理とジンケートシステムは押出合金を含むあらゆる合金めっきに適用可能です。まず、前処理でアルミ基材の表面を緻密に被覆しめっき皮膜の密着を向上させます。そして、この優れた密着性のカギとなるのがジンケート皮膜です。BCFはシアンフリーのジンケート処理を提供します。ボンダルディップとBCFはアルミ鋳造合金(鋳物、ダイキャスト)にも適用されます。
ボンダルディップ ボンダルディップを使用することで、アルミニウムに対する多くのめっき処理においてストライクめっきなしの直接めっきが可能になります。シンプルで経済的、既存ジンケート処理に比べ密着性が優れます。 ボンダルの皮膜は既存のジンケート処理に比べ薄いにもかかわらず緻密な皮膜が得られ、従来のジンケート処理より高い耐性が得られます。 |
BCF 既存ジンケート処理より高い密着性と耐食性を付加します。シアンフリーでなおかつ、無電解ニッケル、クロム、銅、ニッケル、亜鉛の直接めっきが可能になります。 |
ミンコクリーナー アルミニウム合金の前処理として、表面の油脂汚れなどを取り除きます。ケイ酸塩を含まず、弱アルカリ性のため、アルミニウム合金をほとんどエッチングしません。またアルミニウム合金以外の金属や、プラスチックの洗浄にも使用できます。 |
ボンダルクリーナー アルミニウム合金の表面を均一にエッチングし、表面の酸化皮膜を取り除きます。分析補充により長期間安定して使用できます。 |
Metex Al Acid Etch 低エッチングの酸性エッチング剤です。アルミニウム合金のめっき前処理工程のボンダルクリーナーをMetex Al Acid Etchに置き換えることで、素材アルミニウム合金の光沢感を残したまま、各種金属めっきを行うことができます。Metex Al Acid Etchは硝酸やフッ化物を含みません。Alprep291Bと組み合わせることで、硝酸やフッ化物を含まないデオキシダイザー/デスマットとして使用することもできます。 |
Alprep291 硝酸、フッ化物を含まないジンケート皮膜(亜鉛置換皮膜)の剥離剤です。第一亜鉛置換と第二亜鉛置換の間のジンケート皮膜を剥離するための硝酸を置き換えることが出来ます。Alprep291を使用することで、アルミニウムめっき前処理工程に使用する硝酸の使用量を削減でき、不快なガスの発生もありません。 |